カチガワ録音雑記

地域の皆様に愛されて100年。カチ録は街の情報発信基地。


INTEGRITY [Walpurgisnacht]CLEVELAND
DIE YOUNG [LOSS]TEXAS
TRAPPED UNDER ICE/DIRTY MONEY split BALTIMORE/LONDON
以上、a389。まともな文脈が把握できてない自分には、どれも独特で何て言って良いか判らない!(笑。とにかく曲が練られてるし、いろんな要素を感じるけど無理がないし、全部溶け合って新しい別のものが出来上がってる。今までGEHENNA、PULLING TEETH、FREIGHTENERと聴いてきたけど、マジで全部面白い。「独特である」という共通点を除いて似たようなのがないのもスゴイ。こういうのがHARDCOREの主流ではないんだろうけど(そもそも主流・傍流という考え方がナンセンスか)、今だからこそ支持されるタイプのHARDCOREだと思う。新しかったり独特である事だけが音楽の良さではないけど、こういう人達もいるって事を知るのはすごく楽しい。


突然段ボール [成り立つかな?]
独特といえばこちらも。一平さんに聴かせてもらって度胆抜かれました。たまの石川浩司との共作を聴かせてもらったのですが、とりあえず順番に聴いていこうという事で1stを購入。81年。共作はもう異次元の世界だったのですが、こちらはそれよりも聴き易い。けれど充分にスゴイ。あらゆる系統、あらゆる解釈によるかっこよさ(かっこわるさやロウファイをかっこよいとする姿勢からも)から意図的に距離を置いている。天然ではない。孤高で、構想を実現させる能力が高い。完全にCANと並び立つ。ポストロックはこれの劣化版でしょう。この時代にしてすでにあの音色で、しかも軽々とやってます。もう三十年は経とうとしてるのに、全く、1ミリも、古さを感じさせない。新作と言われても違和感ないレベル。つまり永遠に新作。想い出波止場も影響受けていると思う。


高柳昌行NEW DIRECTION FOR THE ART [La Grima(涙)]

高柳昌行(guitar)
森剣治(sax)
山崎弘(percussion)

「涙」("La Grima")は、1971年8月14日、三里塚の「幻野祭」において演奏された。この演奏は『幻野』というオムニバスLP(2004年にCD化)に演奏の冒頭約6分間が収録されたが、このCDはそれを増補する完全版である。
オープニングの高柳のMCに対する観客の、嘲笑と冷やかしを切断するように、激しく痙攣した演奏が始まる。演奏中はさまざまな物が演奏者に投げつけられたが、高柳たちは演奏を止めることはなかった。演奏終了後は「帰れ!帰れ!」のブーイングの嵐。
リリースに際し、ていねいにリミックスを施してからマスタリングを行った。その結果、ニュー・ディレクション・フォー・ジ・アート結成直後の集団投射「涙」がより生々しく蘇った。写真は当時、三里塚の現場で写真を撮っていた石黒健治氏のスクラップブックによるもの。高柳の姿が小さく発見できる貴重なショットも含まれる。

http://www.doubtmusic.com/dmh-113.html

これほど望まれない演奏もないですね。地元民からも活動家からも拒絶(活動家は祭り自体拒絶)されて。
にもかかわらず、途中でステージを降りる事なく最後までやりきる。本人たちはどんな気持ちだったんだろう?
空よ裂けろと言わんばかりの、とにかく凄まじい演奏。命をかけていると言っても過言じゃない気がします。
この祭りに対しては、祭りをやる事自体はおかしいとは思わないですけど、フリージャズやアングラ集団を呼んでしまうところに違和感を感じますね。学生のズレた感覚というか「結局、熱狂したいだけなんだな」としか思えない。(地元の青年行動隊の一人が発案者で、具体的なプログラムは支援学生が練ったそうです。http://geocities.yahoo.co.jp/gl/meidai1970/view/20080808/1218197624