カチガワ録音雑記

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59年ぶり2度目

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驚くほど割り切った作り。ストーリーや人物描写は辛うじて映画にへばり付いている程度で、とにかくゴジラとコングの対決に焦点を当てている。小栗旬が芹沢の息子である意味なんか全くないし、ミリー・ボビー・ブラウンなんか何もやってない。どうやら元々はもっときっちり作りこんでいたらしいが、バッサリとカットしたようだ。なにしろ今作のタイトルは『ゴジラ対コング』である。怪獣同士の対決を描くのに人間ドラマなど邪魔なだけだ。よって今作のやり方は正解と言える。事実、北米では記録的大ヒット。お陰様で風前の灯だったモンスター・バースも延命が決まった。で、肝心の怪獣に関して。今作はコングを中心に話が進み、ゴジラはほぼ助演。どちらかといえば『髑髏島の巨神』の続編と言った趣だ。神々しさを伴う絵作りなど欠片もなく、ひたすら派手で景気がいい。とにかくゴジラもコングも惜しみなく暴れまわるし、これ以上ないほど殴り合う。つまるところ今作は怪獣同士のプロレス興行なのだ。「東宝チャンピオンまつり」なのだ。怪獣を神と崇めるカルト教団の教祖*1が作った映画*2を 特 大 に 愛する自分だが、今作はこれで良いと思った。立派な怪獣映画だ。

 

 

ゴジラシリーズの感想はコチラ

uesu.hatenablog.com

*1:マイケル・ドハティ

*2:キング・オブ・モンスターズ