カチガワ録音雑記

地域の皆様に愛されて100年。カチ録は街の情報発信基地。

12月21日

スターウォーズ:スカイウォーカーの夜明け』を観てきた。

そこそこ楽しい映画に仕上がってはいるものの、『ジェダイの帰還』と『エンドゲーム』(なぜ引き合いに出したかは観ればわかる)の興奮には到底及ばずといったところ。『最後のジェダイ』はやんわりと覆され、昔取った杵柄を再利用したかのような映画だった。できれば上手く引き継いで欲しかったが、これで前作は本当に鬼子のような存在となってしまった。キャスティングも演出も保守的で、ローズの出番は大幅減。レイには急ごしらえで苦悩を充てがい、その代わりカイロ・レンの葛藤に費やす時間を減らしてしまった。最終作にもかかわらず軌道修正に時間を取られた感。結局、なんとも中途半端な3部作となってしまった。これなら全部JJにやらせたら良かったのに。キャスリーン・ケネディの采配に問題があったんだろうし、ファンダムにも負けたと思う。今回のパルパティーンに『ヘルレイザー2』のチャナード博士を連想してしまい、そこで一番笑った。

Fellas In Town, Near Misfits

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動画。MILKとdREADEYEは撮り忘れた。

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こんなにもずっと楽しかったのはいつ以来だろう。ハードコアの愛が詰まった企画。MILK, dREADEYE, she luv it, STRUGGLE FOR PRIDE。完璧な構成、完璧なライブ、完璧な客。久しく眠っていた感情に火が点いた。そして翌日のSIBAFü。Nice Viewが活動休止して以来、久々のハードコア帰還となったテライショウタさん。キレ味は少しも衰えておらず、何より演奏する楽しさでいっぱいの様子だった。なんだか初々しさすら感じる。内藤さんのドラムに五味くんのベースがその勢いに拍車をかける。そしてバンド未経験というレイナさんのボーカルは初期衝動を体現するかのよう。このバンドの目指すところはそこかと納得。次のライブは1月10日RIPPLEとのこと。これはできる限り足を運ぶしかない。両日ともスタジオライブで、ハードコアの神髄を味わえた二日間だった。

11月8日 D.A.N. 単独公演 @ 名古屋Club Quattro

サポート2名を加えた5人編成のライブ。音響に難のあるクアトロ。今回もやはりビリビリと盛大に箱鳴りしてがっくりきたが、PAの腕が良いのか徐々に解消。どこまでも心地よい音に浸った。やはり小林うてなは必要。

 

11月9日 クラブ柳ケ瀬

柳ケ瀬商店街にて行われたメーテレ主催のイベント。音楽部門は森道市場が担当している為、なかなか濃い。田島ハルコは女子をがっつりエンパワメントするリリックが特徴。だが、東海地方の女子にはまだ届いていなかったのか、いかんせんその手の客が少なかった。自分はフェミニストでリベラルで倫理や良識を重視する人間なので田島ハルコのリリックにはテンションあがるが、同時にえらくシャイでもあるため「こんなおっさんが前に出ても仕方ないしな」などと言い訳をして引っ込んでしまうのであった。NERO IMAIは麻薬ノリの危ない人だった。麻薬については飲酒同様個人の自由であると考えているので何だっていいが、危ない人や怖い人に対する免疫が薄いのだ。若い頃は足繁くハードコアのライブへ通っていたが、こればかりはどうにもならなかった。ラップは巧いしRAMZAのトラックも良かった。OMK(Soi48、YOUNG-G、MMM)でサイヨー初体験。バイレファンキやファンコットに通ずる下世話さ。ベビーカー連れが最前でハッスルする様は最高。サイヨーについてはこちらを。そしてBUDDHA BRAND。曲はほとんど口ずさめるものばかりで、酔いが回っていたせいもありやたら楽しかった。とにかくNIPPSが最高すぎる。老人みたいな佇まいだった。大切にしていきたい。

 

11月15日 EMPEROR, DEAF HEAVEN @ O-East

この週は風邪にやられたり散々だった。病み上がりの体を押して東京へ。2階で大人しく観ていたが、音が良いし快適。スシ詰めの1階にいたら途中で倒れていただろう。DEAF HEAVENはこの頃ほとんどノーチェックだったが、かなり良い演奏だった。言ってしまえばまるっきりENVYなんだが、安定感もあり安心して聴ける。そしてEMPEROR。二十歳そこそこの頃聴きまくった、いわば青春の音楽。当時のブラックメタルにはアンダーグラウンドの香りが残っており、来日公演など考えられなかった。20年経ってそれがようやく観られるのだからたまらない。イントロからのYe Entrancemperiumで始まった瞬間、既に元は取れた。ドラムは走りがちだしおもちゃみたいな音のスネアにはずっこけたが、この際そんなことはどうでも良い。2ndアルバムAnthems To The Welkin At Duskの再現に加え、3rdの1曲目、そして1stから後半4曲と必殺の名曲群を全て網羅。感無量。Tシャツを買って帰った。

Festival de FRUE 2019

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先週末はつま恋へ。アコースティックとエレキの組み合わせでどこまでも美しいギターアンサンブルを聴かせてくれたDaniel Santiago & Pedro Martins, 多幸感あふれるMúsica Universalの世界を体現してみせたItiberê Orquestra Familia Japão, 健康体操爺さんLaraaji, 天然記念物Tom Zé, 行先不明のスリリングな展開を見事なコンダクトで制してみせたilly B's Organism Sessionなど、今年も大充実。なかでも最も衝撃を受けたのがQuartabê。

youtu.be

構成、音色、テクニック、照明や衣装に至るまで完璧としかいいようがないショウケース。優れた映像作品を観ているかのようだった。会場全体がこの4人に圧倒され、静まり返っていた。バスクラの魅力をここまで引き出した演奏ってそうそう聴けるもんじゃない。

来年は何が見られるんだろう。今から楽しみ。

HA HA HA Joke's On You.

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ジョーカーを観た。

アメコミ史上最も愛されたヴィランのオリジンストーリーという体裁だが、中身は「キング・オブ・コメディ」('82)のリメイクだった。現実と妄想の境目はオリジナルよりも(後半で一部ネタあかしするものの)更に分かりにくくなっており、皮肉もより強烈だ。いや、強烈になりすぎている、露悪的と言っても良いほどに。観客を徹底的に煙に巻くその描き方はジョーカーそのものを表しており、結果的には最高のオリジンストーリーとして成立している。ただ、監督の真意がどこにあるのかもわかりにくくなっていて、この発言もあったせいか些か居心地が悪かった。正直なところ、困惑している。さすがに考え過ぎだろうが「こんなえいがにまじになっちゃってどうするの」と言われている気すらする。「キング~」は紛れもない大傑作と言い切れるが、今作に関して自分はとても大絶賛する気持にはなれなかった。ホアキン・フェニックスは素晴らしいし、カットも良い、引き込まれる。それは確か。だけど・・・。思考の堂々巡りが止まらない。もし製作者側が自分のこんな有様を知ったとしたら「狙い通り」とほくそ笑むだろう。

夢の国

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とにかく色彩・構図・カメラワークのキレ味が凄まじい。ドキュメンタリーを思わせる作風で、淡々としつつも詩情に溢れた表現が全てを物語っていた。夢の国の裏側で、絶望と隣り合わせで生きる人々。胸を抉られた。物凄い映画だよこれは。