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朝からひどい雷雨。雷鳴りっぱなし。

渡辺ペコ『にこたま』
やはり『ラウンダバウト』と通ずるものがある。成長の過程で直面する「幻想だったものが現実へと変貌する中での戸惑いや心の機微」を描いているように思う。『ラウンダバウト』は中学生。『にこたま』は30歳。前者は、それまで単なる「夢」「なんとなく思い描いていたもの」でしかなかった「将来」や「恋愛」について初めて具体的に考え始める時。それに向けて選択する時。後者は社会生活も慣れ、多くの恋愛も経験した年頃。そこへきて「子供」「家族」という「夢」「なんとなく思い描いていたもの」が現実へと変貌する。描かれる内容は前者とは比べ物にならないほど重いが、それは成長する事と比例して大きくなる責任の重さであり、「幻想だったものが現実へと変貌する中での戸惑いや心の機微」を描こうとすればそうなるのは自然だろう。それは何よりキャラクターへのアプローチの仕方が前者と同様、一歩引いて見守るようなものである事からも理解できる。そして、作者の描こうとしている事は、今のところ見事に成功しているように見える。

『ブレードランナー』BDを観て寝た。

この日聴いた音楽
VA - In The Beginning There Was Rhythm
Sade - Lovers Rock
Steely Dan - Gaucho