カチガワ録音雑記

地域の皆様に愛されて100年。カチ録は街の情報発信基地。

殺人の追憶」と「復讐者に憐れみを」を観ました。


「殺人・・・」は華城事件という韓国民主化運動の時代に起こった未解決の連続猟奇殺人事件が題材。撮り方、魅せ方、演技、何もかもが渋い。ソン・ガンホはどれ観てもいいなぁ〜。パク・ヘイルも良かった。



「復讐者・・・」は強烈でした。三部作ラストの「親切なクムジャさん」がある意味メロドラマというか漫画っぽさのあるストーリーだったのに対して、一作目の今作は観ているものに復讐のカタルシスを全く与えない作りになっている。不幸の連鎖を美しい映像で捉えることで事態の残酷さが一層際立つ。
片方が聴覚障害者なので当然といえばそうだけど、主役同士の会話が全くない。そんな中での「お前は優しい奴だ。だから俺がお前を殺すのも判ってくれるよな」という一方的な台詞に胸を打たれたな。
賛否両論らしいラストは、ダメ押し的にどうしようもなさが表れていて良いと思います。そしてエンドロールのアレで完全に打ちのめされました。
これもソン・ガンホが出てる。シン・ハギュンはJSAと違いすぎて最初彼だと気が付きませんでした。ペ・ドゥナが出てるのも個人的にはポイント高いすね、今回は特に(笑)



DVDをレンタルするついでに、CDも借りてます。


Elis Regina[Elis Regina In London]
ロンドンにて。オーケストラとの共演。これぞ歌謡曲。洒脱の極み。
10代でスターダムにのし上る。政治に利用され、国民の反感を買う。華やかな表舞台とは裏腹に恵まれない私生活。薬禍にて早逝。と、絵に描いたようなスター人生を歩んだ女性です。
Musica Popular Brasileiraって言うんですってね。MPBはエミペーベーと読まなきゃいけないらしいっすよ。Rockはホッキ。Hip Hopはヒッピ・ホッピ。


Joaõ Gilberto[s/t]
こんな鬼火みたいな演奏聴いて和む人の気が知れない。


SABU[Palo Congo]
下のJ.J. Johnsonのセッションにも参加しているコンガプレイヤーLouis “SABU” Martinezが、キューバの巨匠と謳われたトレスプレイヤーArsenio Rodriguezを招いて録音したもの。BlueNote1500番台ながら全くジャズの要素がない。100%アフロ・キューバン・ミュージック。ソン、ルンバはもちろんサンテリアまで入ってる。


J.J. Johnson[The Eminent Jay Jay Johnson Vol.1]
本当にトロンボーンで高速フレーズ連発してます。当時のレコードにはわざわざ「バルブトロンボーンに非ず」って書いてあったそうな。トロンボーンの早弾きがいかに難しいかは、あの構造を考えれば予想できますね。
そういった曲芸的な事だけでなく、作曲のセンスが良いしメンツも一流揃いなので安心して楽しめます。まぁド名盤ですからね。実はBlueNote1500番台てほとんど聴いてこなかったんですよね。あまりに定番すぎて。同様の理由でMPBもほぼ未聴です。


Jefferson Airplane[Surrealistic Pillow]
シン君の車で聴いたベストが良かったので。こういうアメリカ〜ンなやつは適当に聴くのに丁度良い。