1月18日
『パラサイト』を観てきた。
人々の有り様を明け透けなユーモアで描いて見せる手法は『吠える犬は噛まない』の頃から一貫している。ポン・ジュノ作品で描かれる人々はどこか滑稽で、間が抜けている。そんな人々を通じて、身も蓋もない現実を観客へごろりと投げ出して見せる。作中で何かが解決されることはほとんどない。楽しく観ていたはずなのに、心に棘が刺さったような感覚にさせられる。ニヒリズムへ逃げ込んでいない分、観客への問いも明確だ。そこが『ジョーカー』とは違う。はっきり傑作と言い切れる。めちゃくちゃ面白かった。
2月10日追記:アカデミー作品賞、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞受賞。韓国映画の、アジア映画の作品賞受賞は快挙でしょう。発表聞いて奮えた。おめでとうございます。
『ジョーカー』が獲らなくて本当に良かった